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大地では作れぬ神秘の輝き。生き物が作った宝石たち
2016年11月08日
世の中にある宝石は、基本的には大地の働きによって作られた「鉱物」です。鉱物とは「無機質で一定の化学組成と結晶構造を有する固体物質」と定義されています。しかし、宝石のなかには大地ではなく生物によって作られたものもあります。これらは「生体鉱物」と呼ばれており、装飾品としても広く利用されています。今回は、高価買取されることもある生物由来の宝石をいくつかご紹介します。
パール
パールは宝石買取の場でも頻繁に取引される宝石のひとつです。真珠貝から取れる生体鉱物で、昔は養殖技術がなかったこともあり、非常に希少で高価なものでした。現在は養殖が可能になったため、価格も供給量もある程度安定しています。
パールは非常に古くから存在しているもので、日本書紀や古事記、万葉集、魏志倭人伝といった古い書物にも登場します。装飾品以外の用途として、化粧品や薬、顔料などの素材としても使われていました。
パールの自然形成の過程では、まず貝の外套膜が細胞分裂をして真珠袋を形成します。その真珠袋のなかでカルシウムの結晶と有機質層が交互に堆積して、真珠が作られます。真珠特有の遊色効果は、このカルシウムの結晶と有機質層によって生み出されています。
アンバー
アンバーは日本名では「琥珀」。イエローやオレンジが一般的なカラーですが、チェリーアンバーやグリーンアンバー、ブルーアンバーといっためずらしいカラーのものもあります。特にドミニカで産出されるブルーアンバーは、年間の産出量が非常に少ないことから高級品となっています。
アンバーは、木の樹脂が地中で固まることによって生成されます。松などの針葉樹の樹脂が何千年、何億年もの長いときを経て化石となったものがアンバーなのです。その長い凝固過程で、樹脂のなかに含まれていたものも一緒に固まることがあります。例えば、虫やカエル、バクテリア、花、果実などが宝石に混入していることがあります。この混入物こそが、アンバーの特徴のひとつなのです。化石としては残りにくいものもアンバーには当時の姿のまま混入される場合もあるため、古生物学分野の資料としても重要視されています。
ジェット
ジェットの日本名は「黒玉」。その名の通り黒~こげ茶色をしています。樹木そのものが高圧下で化石化した宝石です。ハードジェットとソフトジェットの2種類があり、文字通り硬さが異なります。また、前者は塩水と炭素の圧縮、後者は淡水と炭素の圧縮によって作られると考えられています。
ジェットは加工がしやすく、古くから装飾品に利用され、愛されてきました。最も古いジェットをあしらった装身具は、紀元前17,000年頃のものだとされています。また、ビクトリア女王時代のイギリスにおいてもジェットはファッションアイテムとして重宝されました。特に葬儀や喪中に装着するモーニングジュエリーによく利用されていました。
コーラル
コーラルは、いわゆる「珊瑚」のこと。ベニサンゴやアカサンゴ、シロサンゴ、モモイロサンゴなどの珊瑚が宝石になります。中でも最も歴史が古く、また高い人気を誇るのがベニサンゴです。古代エジプト時代や、先史時代のヨーロッパ製に使用されていたベニサンゴの加工品も見つかっています。
かつてベニサンゴは水深10m程度の浅瀬にも生息していましたが、近年は乱獲によってそのような領域にはほとんど見られなくなってしまいました。そのようなことが原因で、希少性が高まったベニサンゴは今では「プレシャス・コーラル」「貴重な珊瑚」とも呼ばれるようになりました。
生体鉱物も高額買取の可能性がある
今回ご紹介した生体鉱物は、それぞれが特殊な環境下で生まれ育つものです。その特殊性から、宝石買取店では高額買取される場合もあります。もしパールやアンバーなどのジュエリーがタンスの奥に眠っているならば、買取を利用してみてはいかがでしょうか。