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新種の宝石!ラズベリー色に輝く「ペツォッタイト」
2016年9月3日
ペツォッタイトは2002年にマダガスカルで発見され、2003年に国際鉱物学連合から認定された新種の宝石。ラズベリー色で美しいことから「ラズベリル」とも呼ばれます。
非常に稀少性が高く、コレクターにも人気。ここでは、そんなペツォッタイトの歴史や魅力をご紹介します。
いくつもの名前を持つ宝石?
ペツォッタイトは、2002年11月、マダガスカル南東部にあるサカヴァラナ鉱山で最初に発見されたとされています。当初は、ベリル(緑柱石)の一種である「レッドベリル」だと思われていて、産出国がマダガスカルであることから、「マダガスカル・レッド・ベリル」と呼ばれるようになります。また、ラズベリーのような美しいピンク色をしていたことから、「ラズベリー・ベリル」や「ラズベリル」というコマーシャルネームでも知られるようになりました。
ところがその後まもなく、この宝石は従来のベリルではなく、ベリルと類似構造の別の宝石だと指摘されるようになったのです。そのため、すでに多くのあだ名が付いていたにもかかわらず、2003年2月にアメリカで開催された世界最大規模の宝石・鉱物の祭典「ツーソン・ジエムショー」では、名前のない「新種の宝石」として話題を集めました。
正式に名称が決まったのは、2003年9月のこと。ラズベリー色に輝くマダガスカル産のこの宝石は、原子量がベリルとは明らかに違い、比重や屈折率も異なるため、国際鉱物学連合からベリルグループの「新鉱物」として認められました。そして、その分析を担当していたイタリアの鉱物学者、フェデリコ・ペツォッタ博士の名前にちなんで、「Pezzottaite(ペツォッタイト)」が正式名称になったのです。
ペツォッタイトの特徴
前述のように、ペツォッタイトはベリルの一種であると考えられていましたが、分析の結果、高濃度のセシウムを含むことがわかっています。ベリルの主成分であるベリリウムがセシウムやリチウムに置き換わっているため、結晶構造もわずかに異なります。
また、当初はマダガスカルでしか産出されないと思われていましたが、のちにミャンマーやアフガニスタンでも発見されました。とはいえ世界的にみても採石量はごくわずかで、濁りが少なく宝石として価値のあるものはさらに珍しいため、まだまだ流通量が少なく稀少性の高い宝石です。
美しいラズベリー色の秘密
ペツォッタイトのラズベリーを思わせるピンク色は、「カラーセンター(着色中心)」によるものだと考えられています。カラーセンターとは宝石の色を決める要因のひとつ。透明な物質が、さまざまな要因によって結晶の配列に乱れが生じることで光を選択的に吸収し、着色されます。ペツォッタイトは、放射熱によって結晶中の3価マンガンイオンにカラーセンターができ、美しいラズベリー色に着色されたのではないかと考えられています。同様に、水晶、紫水晶、ダイヤモンドなども、カラーセンターによって着色されている場合が多くあります。
買取業界も注目。ペツォッタイトの価値
ペツォッタイトは、ラズベリー色が鮮やかで透明度の高いものが最高級とされています。なお、宝石は一般的に透明度が高いほど価値は高くなりますが、ペツォッタイトはインクルージョン(内包物)も特徴のひとつとされていて、必ずしもマイナスポイントになるわけではありません。中には「チューブインクルージョン」といって、棒状の内包物が入ることによって「キャッツアイ」という光の筋が入るものもあり、特に高い値段で取引されています。
このように、ペツォッタイトは見た目が美しく稀少価値も高いことから、コレクターの間で非常に人気があります。買取業界でも注目が集まっていますが、市場に出回っている量が少ないため、買取店舗への持ち込みは少ないのが現状です。ペツォッタイトをお持ちの方で買取を希望される方は、ぜひ買取専門店のゴールドウィンにお持ちください。買取専門店ゴールドウィンでは、ペツォッタイトのような新種の宝石でも、丁寧に鑑定させていただきます。