宝石のインクルージョンについて

宝石のインクルージョンについて

2024年9月4日

宝石のインクルージョンについて

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本日は宝石のインクルージョン(内包物)について説明させていただきます。

インクルージョンとは、結晶や宝石の内部に見られる内包物のことで、

固体（他の鉱物の小さな結晶など）の場合もあれば、液体や気体の場合もあります。

亀裂や劈開に沿った割れ目などもインクルージョンとみなされることがあるくらいです。

宝石職人や業者の多くはこれらを陥とみなし、石をカットする際に取り除いたり、隠れるようにしたりします。

しかし、インクルージョンは宝石を魅力的に見せるだけでなく、希少性などの点で強みにもなる場合などもあります。

宝石の買取面でみると、基本的にはインクルージョンが少ない方が高価となります。

ペリドットの「リリーパッド（水蓮の葉）」やサンストーンのラメ状の煌めき、コランダムの六角形のゾーニング、

デマントイドガーネットの「ホーステール（馬の尾、アスベスト繊維による）」などの

インクルージョンは宝石の識別に役立ち、天然石で熱処理を受けていないことの証となります。

ルビーやサファイアに含まれる小さな結晶や針状ルチルは熱処理によって変化する為、こちらも識別に役立ちます。

またインクルージョンは、その石が合成石や模造石ではないことの証明にもなり、

天然のエメラルドのインクルージョンは、合成石のものとは全く異なります。

また、産地を推定する手がかりにもなり、傾向を知っていると宝石を見極める際には非常に有利にはたらきます。

たとえばミャンマー産のルビーには一般的にルチルが含まれており、ブラジルのパライバトルマリンには、

他のトルマリンには見られない銅鉱物のインクルージョンが見られることがあるなど、

宝石によって様々特徴となります。

コロンビア産エメラルドにはパイライトや液体、気泡が内包され、スリランカ産スピネルにはジルコンの結晶が含まれ、

またパキスタン産のペリドットは黒い針状のルドウィジャイトがみられたりします。

このように、インクルージョンは様々な宝石の識別に役立ち、買取金額の指標を表す一つの材料となります。

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ゴールドウィン　梅田店　店長　中村監修　古物許可番号621010160159

この記事の監修者

鑑定士歴20年 中村 達也
ゴールドウィン 梅田店・難波店

古物営業法許可番号大阪府公安委員会許可証 第621010160159号

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