
海外の金のインゴットは買取できないのか?【鑑定士解説】
海外インゴットの売却を検討している方へ ――実は「どこでも同じように買い取ってもらえる」と思っていませんか?近年は海外から持ち込まれた金のインゴットに対して、国内の多くの買取店が取り扱いを慎重にしているのが現実です。背景 […]
2025年8月3日
初めまして、私は金やプラチナの専門家ゴールド博士です。
みんなからはDrゴールドと呼ばれています。 私の自己紹介はこのコラムの一番下に載せておきます。気になる方は是非最後までお付き合いください。
今回はみなさんからの質問で一番多い「なぜ金の相場が上がり続けているか?」この質問についてお話していきたいと思います。
目次
現在2025年5月に金の買取相場は初めて1g=17,000円を超えました。
では6年前の2019年の金相場は幾らだったのでしょうか?
答えはK24純金価格が1g=4,932円です。
これを踏まえて、もう一問出題します。
今から25年前の2000年の金相場は幾らだったでしょうか?
答えはなんとK24純金価格が1g=1,031円だったのです。
ちなみにこの価格は2000年の1年間での最高値の金額で1gの価格が1,000円台を割っていることもしばしばありました。
現在2025年5月の相場は6年前の約3.5倍で25年前のなんと約17倍という事になります。
そしてこの金相場は6年前の2019年から6年連続で最高値を更新し続けています。
今回は私Drゴールドが「なぜ、金は6年連続で最高値を更新し続けているのか」の問いにお答えします。
さかのぼる事2020年1月に未曾有のパンデミック「コロナウィルス」が世界中で流行しました。 同年3月に世界保健機関(WHO)はコロナウィルスの世界的大流行を宣言し、世界の医療、経済、社会に対して大きな影響を与えました。
特に世界経済への影響が大きく、感染拡大のスピードが想定を大きく上回り、様々なパンデミックリスクが懸念され株式市場は急落しました。 米国のS&P500指数は2020年2月19日の史上最高値から3月9日までの期間に18.9%下落し、日経平均株価も同期間中に20.6%下落しました。
この急落の背景には企業業績の急速な悪化の見込みや感染拡大による経済活動の停滞が予期された事が原因です。
世界的パンデミックのコロナウィルスの影響で大打撃を受けた経済界や株式市場ですが、その裏で実物資産の金価格は歴史上最高値を記録し、世界中で「有事の金」としての特性が再認識されました。
この金価格の歴史的高騰の要因は世界経済の先行きが不透明になり、株式市場が急落した状況の中で投資家や各国の中央銀行はリスク資産から安全資産である金へと資金を大きく移動させました。
その結果、金相場は2020年8月に1トロイオンスあたり2,000ドルを超える当時の歴史上最高値を更新しました。
【Drゴールドの豆知識】
1トロイオンス(oz)=31.1035g。トロイ(troy)は中世フランスの都市トロワに由来します。
また、各国の中央銀行が実施した大規模な金融緩和政策も金価格の上昇を後押しし、金利の引き下げや量的緩和により市場に大量の資金が供給され、インフレ懸念が高まりました。これにより、金はインフレヘッジとしての役割を果たしさらなる需要を集めました 。
日本国内でも、2020年8月に金買取価格は1gあたり7,033円を超える歴史的な高値を記録しました。これは、円安や国内外の経済不安が影響した結果とされています。
歴史をさかのぼると1991年、ソ連崩壊によりウクライナが独立しました。2014年にロシアがウクライナ南部のクリミア半島を併合し東部ドンバス地域でも親ロシア派とウクライナ軍が衝突しました。
2022年2月にロシアがウクライナ全土に軍事侵攻を始め、戦争は長期化、泥沼化して現在2025年5月時点も終わりの見えない状況が続いています。
簡単な問題ではありませんが一刻も早い終戦や世界平和をDrゴールド個人として願っています。
ロシア通貨ルーブルは侵攻開始直後に急落し1ドル=120ルーブルまで下落しました。
欧米諸国による経済制裁が主因とされ、ロシア市民は日に日に価値が落ちるルーブルを金貨や延べ棒、日本車などの現物へ替える行動に出ました。
この安全資産買いの動きは世界中へ波及し、金需要をさらに押し上げました。
2020年以降、新型コロナウイルスの影響でサプライチェーンの混乱と経済活動の停滞を引き起こし、各国政府はこれに対応するため前例のない規模の財政出動と金融緩和を実施しました。
FRBを皮切りに各国中央銀行が急ピッチで利上げに踏み切り、インフレヘッジとして中央銀行の金買いが加速。これが金価格の更なる上昇を後押ししました。
金貨や記念硬貨などの買取相場も高騰し、家庭に眠る金貨を売却する動きも活発化しています。
金は紙幣と違い発行元が存在せず、信用リスクがゼロに近いことから、各国通貨への信頼が揺らぐ場面で重宝されます。
国名 | 保有量(トン) |
アメリカ | 約8,133 |
ドイツ | 約3,352 |
イタリア | 約2,452 |
フランス | 約2,437 |
ロシア | 約2,330 |
中国 | 約2,200超 |
スイス | 約1,040 |
日本 | 約846 |
インド | 約800 |
オランダ | 約612 |
※IMFおよび各国中央銀行の公開データを基に構成
これらの国々が積極的に金を買い増している背景には、通貨への不安・外貨準備の多様化が挙げられます。特に金貨の買取・流通は金の実物価値を支える重要なインフラのひとつです。
世界情勢の不安、米ドルの覇権への疑問、そしてBRICS諸国の非ドル決済圏構想など、金の需要は今後も高まり続けると見られています。一方で「金はもう十分上がった」と考える声もあり、買い時・売り時の判断は難しいところです。
実際に金貨やジュエリーを売却する際、どの買取店を選ぶかによって査定額が数万円単位で変わることもあります。信頼できる買取店を選ぶことが、満足のいく取引への第一歩です。
プラチナと金の価格逆転のように、相場に“絶対”はありません。今の金相場の高騰を「売り時」と見るか、「まだ上がる」と見て保有するかは、あなたのライフプランや投資目的次第です。
ただ一つ確かなのは、「金貨を含めた金の実物資産」は現在の不安定な世界で確かな価値を放っているということです。
Dr.ゴールド プロフィール
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この記事の監修者
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