オパールについて
2023年11月3日
オパール
オパールは、プレシャスオパールとコモンオパールに大別される。
前者には、虹色の美しい光彩が見る角度によって変化する「斑(ふ)」とよばれる遊色効果(プレイオブカラー)が認められるのが特徴といえる。
対して、後者のコモンオパールは斑がみられず石の地色のみである。
オパールの色は地色(背景色)と斑(遊色)で評価される。
地色の着色は主に不純物による。評価点は、斑は地色と比較して虹色がどれくらいみられるか、効果の強さ、支配的な色相(赤が高評価)、見え方のパターンなどである。
ひとつの石の斑が1色または2色を呈することもあれば、全スペクトル色が現れる場合もある。
全色が鮮明に現れていると高く評価される。
それに対して乳白色で淡い場合は価値が下がる。
石をあらゆる方向から眺め、遊色のパターンを確かめる。
斑がみられない部分の多さは評価に影響する。
また斑が小さく密集しているもの(ピンポイント)よりも、大きめの角張った斑の集まり(モザイクまたはハーレクイン)の方が評価は高くなる。
透明度やインクルージョンの多さも評価項目である。
一般的なインクルージョンは砂、母岩などの非オパール質の斑点などで、クラックも入りやすい。
オパールは含水鉱物で、前述のシリカ球の粒間に水が含まれている。
宝石質のオパールは重量の10%程度の水が含まれるが、これが脱水することでひび割れが生じることがある。
ゆえにオパールを湿った状態から急激に乾燥させることは禁物である。
また、カットや研磨の際に、温度変化や振動の影響を受けた場合にもひび割れが起こりやすい。
エチオピア産のオパールは、特に割れを生じやすい傾向がある。
オパールがジュエリー素材として登場するのは、中世以降である。
東欧のハンガリーのオパール鉱山では数百年にもわたって採掘がされた。
しかし、19世紀以降はオーストラリアが主な産地となっている。その他のオパール産地は、メキシコ、エチオピア、アメリカ、ブラジルなどにある。
オパールの模造品も何世紀にもわたって造られてきた。
オパライトガラスは18世紀から使用されていた。1
974年にアメリカのジョン・スローカムがケイ酸ガラスの模造品を開発したが、これには天然オパールの絹のように滑らかで平坦な色斑はなく、拡大してみると皺が
寄っているように見える。
1973年には、フランスのギルソン社のカラフルな模造オパールが登場した。
こちらは拡大して見るとモザイク状に見える。
2000年代に入り、日本の京セラ製のシリカ粒子に樹脂を加えたものも流通している。
また、安価なポリエチレンラテックス製のイミテーションビーズやカボションも販売される。
プレシャスオパール
プレシャスオパールは、遊色効果による鮮やかな「斑(ふ)」が現れたオパールを指す。
遊色の発生は、オパールの構造に由来する。
オパールは非晶質で結晶構造を持たないが、電子顕微鏡で組織を見ると直径200nm程のケイ酸の粒(シリカ粒子)またはその粒間の隙間が規則正しく並んでいることがある。
シリカ粒子が最密に並んだ層が、光の波長と同じオーダーの間隔で正しく積み重なった場合、通過する光が干渉(回折)を起こして遊色が現れる。
シリカ粒子が小さいと波長の短い青色を呈し、粒子の大きさがすべて同じで、それが均一に並んでいる場合、そのオパールの斑は1色しか見られない。
石の部分ごとに粒経が異なっており、ある部分では小さな粒子、別の部分では中程度の粒子、また別の部分では大きな粒子が整然と並んでいる場合などは、ハーレクインオパールのように部分ごとに斑色の異なる遊色が現れる。
粒子の大きさが不均一だと、全ての色を均等に発するが、乳白色を帯びて外観となる。
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この記事の監修者
鑑定士歴20年 中村 達也
ゴールドウィン 梅田店・難波店
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