【鑑定士監修】ルビーに内包物があれば天然?合成ルビーが見分けにくい理由をGIAの事例から解説
ルビーに内包物があるからといって、天然石とは限りません。 天然ルビーにはさまざまな内包物が見られ、天然・合成を見分ける重要な手掛かりになります。 しかし、合成ルビー […]
2023年11月3日

この記事の監修者
「これ売っていいの?」「いくらになるの?」
そんな不安を解消するために、貴金属、宝石の査定のプロがわかりやすく解説します。
2003年に質屋へ入社後、宝飾業界の現場で査定・接客経験を重ね、金・貴金属・宝石の価値判断に携わってきました。
現在は梅田・なんばエリアでゴールドウィンの店舗運営と査定統括を担当。
2023年には、箕面市へ寄贈された金29kg・プラチナ1kgの延べ板について、一般競争入札で最高価格を提示し、約3億円で落札・買取した実績があります。
日々の査定では、価格の根拠を分かりやすく伝える明朗な説明を大切にしています。
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アレキサンドライト

アレキサンドライトは、光源によって色がかわるカラーチェンジ(変色)効果があることが最大の特徴。
鉱物種としてはクリソベリル(金緑石)であるが、変色性のあるものがアレキサンドライトとよばれる。
一般的なクリソベリルはわずかに含まれる鉄によって黄緑に着色されているが、アレキサンドライトはより濃い緑系の色相である。
これはクロムが含有されることによる。
天然で変色性がある宝石種は少ないが、その中でアレキサンドライトの知名度は別格で、カラーチェンジ宝石の代表といえる。
鑑別には、まず自然光と白熱灯の2つの光でチェックするとよい。
光源による色の変化は、自然光では青緑系であるが、白熱灯では赤紫系色である。
黄系色から桃色に変化するものもある。
産地による傾向もあり、スリランカ産はカーキ色から茶色に、タンザニア産は明るい色調の石が多いが、カラーチェンジが明確である。
色の変化は、結晶に入射する光のスペクトル(虹の色)のうち、黄と青から紫の部分の光が強く吸収される現象に起因し、照明光のスペクトルの違いによって異なった色となる。
シャットヤンシー効果があるものも稀にみられ、サイズは小さいがアレキサンドライト・キャッツアイもあり、カボションにされる。
アレキサンドライトは1830年にロシアのウラル山脈で発見され、ロシア皇帝アレクサンドルⅡ世にちなんで命名された。
エメラルド鉱山で見つかったことから、当初はエメラルドだと考えられていた、ロシアで採掘されて以来、現在はブラジルのミナスジェライスで良質のものが多産する産地が見つかり、世界総産出量の大半を占めている。
その他の産地は、スリランカ、インド、マダガスカル、ナミビア、ミャンマー、タンザニア、ジンバブエなど。
アレキサンドライトは、硬度が高いが衝撃や熱には弱いため、カットには注意を要する。
大きな石はかなり稀で、通常のサイズは1~2.5ct未満。多色性があり見る方向によって濃緑、赤紫、橙、黄など色が変化する。
通常、処理はされないが、ごくたまに染色やオイル含侵される。
高価な宝石であるため模造され、また1960年代以降は合成のアレキサンドライトが出回っている。
合成石であっても製造工程が難しく、生成には時間を要するためにやはり高価である。
代用に合成コランダムが用いられる。
アレキサンドライトは宝石市場で最も価値の高い宝石のひとつといえ、高品質の石であれば、高品質のエメラルドに匹敵する価格となる。
大粒のアレキサンドライトは、ロシアのアンティークジュエリーにあしらわれている。
イギリスのヴィクトリア朝時代のジュエリーにもアレキサンドライトは使用されているが、それらの石は小さい傾向がある。
アレキサンドライトの品質の理想をいえば、澄んだ純粋な色合いの石で、はっきりとしたカラーチェンジを示すものが望ましい。
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